Tuesday 1 April 2014

April song


4月の歌はスウェーデンのアーティスト、Fever Rayの曲。
米TVドラマ”Viking”のテーマソングでもあります。というか、ドラマを見て知ったわけで。これ以上このドラマにぴったりな曲があるだろうか、いや、ないです、たぶん。
ゴシックで雰囲気たっぷりで催眠術か魔術にでもかかってしまいそう。
でも今ちょっとお気に入りです。

ただ今シーズン2をオンラインで有料配信中Vikingは、カナダとアイルランド合作でMichael Hirstがクリエーターをつとめる歴史ドラマです。The Tudorsの時は勝手に解釈しすぎだろうという声もありましたがおもしろいから許す!と個人的に思いました。容姿こそ違うものの、ジョナサン=リース・マイヤーズのヘンリー8世、カリスマがあってよかったですもん。
このViking、頃は8世紀末のヴァイキング時代。ストーリーの中心となるのは、最も有名なノース人ヒーローの一人であり良くも悪くも名高い(らしい)ヴァイキング王ラグナー・ロスブロック。ラグナーやヴァイキングにまつわる伝説をベースに、想像力の羽ばたくままに描かれた時代劇です。物語の本筋はヴァイキングであり農夫として描かれるラグナーが、仲間を率いて西に向かいイングランドに上陸するところから始まります。
役者さん達はガブリエル・バーンを除いてほとんどが(私にとっては)このドラマで初めて見た顔ですが、それぞれ自分のキャラクターを魅力たっぷりに演じているし、美術効果や音響効果、セットが贅沢で楽しめます(船のデザインがかわいい。しかもあのサイズなら小回りきいただろうな)。ただでさえ戦う場面が多いドラマですが、第二シーズン冒頭の戦闘場面は『十三人の刺客』と肩を並べそうなほど壮絶というか凄絶というか、数分感あっけにとられて見てしまいました。あんな戦いの場に怯える気持ちの入る隙間なんてない、怯んでいたらやられてしまう。銃などない肉弾戦ですからそりゃもう迫力満点です。このVikingで好きなところのひとつがshieldmaidenという女戦士達の存在。中世に実在したらしい自らすすんで戦いに参加することを選んだ女性達です。きゃーきゃーと守られているだけが女ではないのだと言わんばかり。血みどろになりながらも怯むことなく斧を振り回す姿にこちらまで武者ぶるい。実際あんなふうに戦ったかどうかはともかく、中世にそんな女達が実際にいたんだと思うと、なんとうか、感慨深いです。それでふと思い出しましたが、私のヒーロー桐島洋子さんの著書、『渚と澪と舵』には、二人の子供を日本にいる両親に預けたまま従軍記者としてベトナム前線に行った桐島さんの経験が当時送った手紙を再現する形で語られています。雄々しい女性というのはいつになっても私の憧れです。桐島さんの若い頃の著書は自分が女々しい気持ちになったら手に取る私のリマインダー。彼女のおかげで若かった私は自分の生き方に自信を失わずにすんだだけでなく誇りを持てたのです。肌身離さずとまでは行かないまでも、これからどこに引っ越そうとも持ってゆくであろう指針です。
Vikingを見ているとその頃のイギリスやヨーロッパの歴史にも興味がひろがります。歴史オタクの夫に色々教えてもらいながら、今住まわせてもらっているこの英国というこの国について、英史の授業ですっかり右耳から左耳に抜けちゃったことを学び直したいなという気持ちが強くなってきました。
もし機会があったら一度ご覧下さい。

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