Friday 30 December 2011

世界はぐるぐるまわってる

2011年もあと二日。
今だから言えるけれど、2010年がトラウマになりそうなほどろくなことのない年だっただけに、去年の今頃はようやく新しい年を迎えられる嬉しさでいっぱいで、例年以上に年末を満喫しておりました。

でも暗黒の(笑)2010年のおかげで今年は自分や世界やまわりを見つめなおすことができ、個人的には新しい世界が開けました。

陽が沈んで昇ってを繰り返し、時がめぐり、世界がまわるってほんとに有難いことですね。

2011年ありがとう。
このブログを読んで下さってる方々もありがとうございます。

どうぞよいお年を。
コヴェントガーデンのクリスマスツリー

Tuesday 27 December 2011

ヴェジャリー

River Cottage Veg Everyday(ブログタイトル下のタブをクリックして料理本紹介ページをご覧ください)のレシピからヴェジャリーを作ってみました。
vegereeとはもちろんkedgereeをもじったもので、燻製魚ぬきの野菜ケジャリーなのでヴェジャリー。

本からのレシピなので材料だけご紹介しますと茄子、ズッキーニ、玉葱、カレーパウダー、卵、塩+黒胡椒、そしてもちろんバスマティライス。
ポイントは野菜をローストしてからごはんと混ぜること・・・と。
作ってみようと思われた方の参考になれば幸いです。

先週シャーロックホームズの2作目を見に行って来ました。
人ごみを避けるため映画はいつも午前中に見に行くのですが、それと平日だったのが幸いしてか館内はガラガラ。席も選び放題。
なのに私、また眼鏡を忘れてしまいました。おかげで夫と息子まで前から3列目に座る羽目に。
もう延々と続くコマーシャルの間耳がつぶれるかと思ったー。

しかし映画は1作目におとらずおもしろかったです。
悪人の目的がほんとにありそうな設定で納得できたし、コメディの部分もおもしろかった。
なんといってもガイ・リッチーとロバート・ダウニーJrの創り出した新しいホームズ像がとてもいいのです。
ヴィクトリア時代のセット、視覚効果がまた好きでして。
ロンドンやパリ市内の道路が汚いのも歴史に忠実でいい感じ。
パーッと楽しんで、ああ楽しかったねと映画館を出れました。

Monday 26 December 2011

暖冬のボクシングデイ

とくにそう決めたわけではないのですがクリスマスディナーは毎年茶助が作ってくれます。
大晦日やお正月が和の我が家だけに自然とそうなった感じです。
伝統的なクリスマスディナーは最初の2年ほどやっただけ。そのあとは毎年彼のインスピレーションのおもむくままに、その年その年で新しい料理をテーブルに並べてくれて、それが我が家のクリスマスの慣わしになりつつあります。

今年は塩漬けレモンと鶏のタジーン、ロックフォール抜きのロックフォールサラダ、胡桃と栗のケーキでした。
1ヶ月塩に漬けたレモンはなかったのでとりあえず一晩だけの即席のものでしたが、ほろほろの鶏がおいしくて。
ケーキだけはカメラにおさめました。
上からこうして見るとずいぶんごつく見える。
栗と胡桃がごろごろ入っていて、栗のピューレと生クリームがサンドしてあります。

クリスマスデイ翌日の本日はボクシングデイ。
この日は食べすぎた体を動かすため多くの人が外を歩きに出かけます。
我が家もほんの2時間ほどですが森を歩いてきました。
去年は一面の銀世界の中を歩いたっけ。
今日の森は道がどろどろ、羊が草を食む丘に出れば強風に吹きっさらされる、でも青空の見える天気でした。外は12、3度くらいはあったのではないかな。
まったく寒くなく、あれならコートもいらないくらいでした。
帰宅してケーキを。
横に添えられているのはコーヒーでも紅茶でもなく、ポート。(ポルトワイン)
このケーキのポイントは真ん中のクリームの上に振ってあるコーヒーパウダー。
これがあるのとないのとではかなり違っていたことでしょう。

Friday 23 December 2011

クリスマスに欲しいもの

クリスマスに欲しいもの。。。

・・・ない。

ないなあ。

何でも持っているというような生活では決してなく、逆にないものの方が多いですが、欲しいものが思いつかない。年々そうなってきているから年のせいかもしれないなあ。
願うは息子と夫の健康と幸せですかね。

そうだ。ないことはないな。
実家で飼われている犬に柵でスペースを作って自由に動けまわれるようにしてあげて欲しい。
いつもつながれて飼われていたら本当にかわいそう。
なんとかなりませんかね、お母さん。田舎だけに土地だけは広々とあるじゃないですか。

そうだ!あった、欲しいもの。
亡くなった祖父が夢の中に出てきてくれないかなあとよく思うんです。聞きたいことがいっぱいあるんでいつか夢に出てきて、じいちゃん。(出てくるのは夢の中にしてよ、じゃないとド級の怖がりなんで)

それから住むところのない人達があったかいベッドで眠れて、食べるもののない人達がおなかいっぱい何かを食べれていて欲しいなと思います。

とにもかくにもメリークリスマス。

Wednesday 21 December 2011

ややクリスマス

クリスマスの飾りつけを一切しなかった昨年ですが、今年はまたツリーを買おうかどうしようか迷える子羊。

でもやっぱりやめてリースとヤドリ木の枝を八百屋さんで買ってきました。
どちらからも木と葉っぱのよい香りが。
きっとマイナスイオンもビシバシ出ているなと(思い込みで)癒され中。

それにしてもこのリース、2年前に森で調達してきた材料で作ったリースとなんかそんなに違わない気が。あの頃はまだ頑張っていたのね。

おんなじ場所にヤドリ木を下げ、おんなじ位置にリースを飾りました。

ハウエル家の缶発見

前々から気になっていた倉庫か工場を改造したような家具のお店に入ってみました。
そこで作ったらしき新しい匂いのする家具や、古い家具にペイントしたらしきものが3階建ていっぱいにガラクタ屋のように並べてありなかなか楽しかったです。

古物をメイクオーバーしたものはチャリティーショップで7、80ポンドで買ったものをちょいちょいと磨いてペイントして3、4倍の値で売っているってとこじゃないかな。そういうの前にテレビで見ました。

しかしこんな発見も。
スタッフの給湯スペースみたいなところにマーガレット・ハウエルの本で見た、彼女のキッチンにあるクリームとグリーンの缶が。

こちらは売り物。
1950年代のキャニスター11点、セットで75ポンド。
値札が邪魔でよく見えなかったので勝手に動かしてもう一枚。
カランツ用とサルタナ用がそれぞれ別にあるのがなんだかかわいい。

この家具店がある通りはのぞいて楽しいお店ばかり。
ショッピングモールは苦手ですが、こういう通りでのお買い物は本当にうきうきです。

昔なつかしドーナツ

お砂糖をまぶしただけのドーナツだけど、おいしいんだ、これが。
Sainsbury'sで5個60ペンス。

これぞおやつドーナツ。

Friday 16 December 2011

ココア、バナナ、アボカド

スコーン3種。
左からココアスコーン、スペルト小麦入りバナナスコーン、ものすごく久しぶりに作ったアボカドスコーン。

友達の家に遊びに行くので作ったのですが、レシピを変えてみたためいささか不本意な出来に。
どうしようかと思案していたら、授業が半日で終わった息子がちょうど帰ってきたので味見してくれるようお願い。

「何、毒見?」
失礼な。味見です。

バナナとココアはおいしいよってことなのでその言葉を信じてその2種を持参することにしました。

教訓:人にあげるものは冒険しないほうがいい。

Thursday 15 December 2011

白と赤とクリーム色

夫の携帯電話のカメラで遊ぶ。

息子の誕生日に作った苺のショートケーキ。
ポップアート風。
油絵風。

Tuesday 13 December 2011

梅柄の和皿

和皿を3枚、チャリティーショップで買いました。
ちょうどそこにいた古物好きの知人スーにこのお皿の窯元が故郷の隣の県なのだと言うとなぜだかとっても興奮。「日本語が読めるって素敵ね!」って、スー、私日本人だから(笑)。
彼女も最近娘さんが集めだしたというウィローパターンのお皿を4枚見つけてとっても嬉しそう。
「今日はお互いにラッキーな日ね!」
とニコニコでした。

さてこの中皿、裏印は肥前哲三郎窯としてあり、どうやら有田焼のようです。
高い物でも価値ある古物でもなさそうだというのはわかりましたが、この藍色といい、縁までゆったりと上がったカーブといい、深い(高い?)高台といい、厚さといい、イギリスではついぞお目にかからない機能美が気に入って、連れて帰ることを決めました。そしてもちろん、梅*柄だし!

ところでそのチャリティーショップの値段つけの傾向を知っているので、1枚£2.99ってなんか微妙だなあと思っていたのですが、帰宅してよく見たら3枚とも表面にキズがいっぱい付いていることに気づきました。それから1枚だけ小さな欠けあり。まあそれは気にしないのですがこの表面のキズはどう見ても日常的にナイフを使った食事でついたものです。これを寄付した元の持ち主は日本人じゃないかもしれないなあ。もっと状態がよかったら和ものびいきのマネージャーのこと、少なくとも3枚で£9.99くらいは付けたんじゃないかなと思います。(追記:後で思ったのですが、3枚という半端な数だからばら売りすることにしたのかな、たぶん。)

ネットで調べたけれど、わかったのはこの柄が彫梅と呼ばれるということくらい。

こんなイギリスの田舎町でせっかく出会った佐賀の食器だもの、愛着持ってガンガン使いますよー。

Friday 9 December 2011

暮しのつぶや記手帖 スポンジクロス

秋から冬にかけては朝の仕事がひとつふえます。
北東側の窓にたっぷりと付いた結露をしっかり拭きとること。

スクレイパーと古タオルを使って毎朝1階から3階まで拭くおかげで、この時期は窓の桟までもがいつもきれいなのがおまけです。

その結露取りの他に、年中欠かせないのが水回りの湿気対策。
夜はシャワーを最後に使った人がバスタブやタイルの水気をしっかり拭き取ることになっており、朝は私が、バスタブの掃除をした後に一滴の水も残さないように拭きあげるのが日課です。水気がなければカビも増えることはできまい、ザマミロなのです。

日本のように防カビの材料でしっかり作られておればよろしいのですがここはイギリス、そんな配慮なくやっつけ仕事でなされた作業が目立つので、テナントの毎日のケアが大事なのを肝に銘じておかねばなりませぬ。

最後の仕上げにステンレスの蛇口やシャワーヘッドを乾いた布で拭くのですが、そうするとピカピカになって快感です。そう、快感なのです。快感で、なんとなく”禅”なひとときです。

ところでこの 水気を拭く という家事が最近10倍楽しく10倍楽になりました。
ある日、ふと目についたsponge clothと呼ばれる商品を買い求めたのですが、あまりの使い勝手のよさに今までの苦労はなんだったんかいなと思うほど快適です。

水気を拭き取ったらギュッ、拭き取ったらギュッを繰り返して、水滴を残さず吸い取ることができる上、乾くのもとっても早い。(←太陽光線の少ない冬のイギリスではこれとっても大事) ぬるま湯でサッサァと洗い流すだけで汚れも簡単に落ちます。おまけに折り紙をひとまわり大きくしたほどのサイズで場所もとりません。

スポンジというとまさに消耗品で、使ってもリサイクルはできなさそうだし生分解もできなさそうで、困ったちゃんのひとつだったのですが、このsponge clothはセルロースとコットンでできていて、リサイクルはわかりませんが、生分解はされてくれそうです。
本当にえらいコです、スポンジクロス。スポンジボブだってbiodegradableではあるまいよ。

この溺愛ぶりに、夫が『梅*のスポンジタイム』などと名づけました。

私が買ったのはドイツのViledaという会社のものですが、他にもいろいろ出ています。スポンジタイム未体験の方はぜひお試し下さい。

Monday 5 December 2011

初雪

朝起きたらお向かいの家々に雪がうっすらと積もっておりました。
ちょっぴり降るとすぐ溶けるので歩道がべちゃべちゃになり、滑りやすくなって困るのよね。そしてそれが翌朝凍ったりすると、もう外を歩くのが恐怖です。

でも今年は雪はなしかなって思っていたのでちょっと嬉しかったな。

今週の冬のうたも私の一番好きなLet It Snowにしました。
歌っているのはエラ・フィッツジェラルド。
彼女の伸びのよい声とややテンポの速い歌い方がこの曲にぴったり合っている気がします。

Thursday 1 December 2011

2011年12月1日

12月1日は毎年まわってくるけれど2011年の12月1日は人生一回きりだ。

そんなふうに思うと1日、1日ってつくづくかけがえないんだなと、今日のこの日が愛しくなってきた。

街に買い物に行ったらクリスマスツリーが通りいっぱいに広げられていた。
腰までくらいの小さいのや、首までくらいのやら、同じくらいの背丈のやら、スペースを贅沢にたっぷり使って売り出し中。

日が短くなり始めた頃からツリー用のライトを壁に這わせて部屋を照らしているんだけど、このライトからクリスマスツリーの香りがしてくるのだ。もう1ヶ月以上になるのにまだほんのり香ってくる。
去年はクリスマスの飾りつけをまったくせず、もちろんツリーも買わなかったんだけど、1年のブランクがあるにもかかわらず木の香りはしっかりと残っていたらしい。

それで自分がいかにモミの木の香りが好きかを思い出すことになった。

さて、今年はどうしようかな。

Tuesday 29 November 2011

こんな部活動があったら

××クラブよりは××部の方が好きである。
なんでだろう?
とにかく『部』、部のほうが好きなのだ。

中学はテニス部に入って年中練習に明け暮れていた。
というよりは明け暮れさせられていた。
毎日放課後の練習はもちろんのこと、朝練も当然あり、試合前は昼休みだって練習だった。
まだ土曜日も授業があった時代で昼から夕方ボールが見えなくなるまで練習だったし、日曜日も当然練習。雨の日は体育館で練習、体育館でスペースがなければ廊下で素振り。
夏休みも前半は大会だったし、お盆をはさんで1週間以外は毎日練習。年末年始も4日ほどしか休みはなかった。
私はそんな部活動が大嫌いだったのに、とうとう辞めることができず受験勉強で引退するまで続けた。

テニスは私の小児喘息を完治させ、体を生まれ変わったように丈夫にしてくれたので結局はよかったんだけど、あの厳しい先輩後輩文化は私にとってはアホらしかった。きつい練習も性に合わず、今でも何かに所属するのに躊躇するのはあの頃の反動なのかもしれないと思う。

それにくらべて高校の美術部は楽しかった。
部員は数人しかおらず、部長は学年が1つ下の草でも食んでいそうなバンビ男子だった。実は彼が目当てで入部したのだ。自由気ままに気が向いたら行って、気が向いたら作品を仕上げていた。
顧問の先生もゆったりした穏やかな人で、私は夢の中でいいからあの頃に戻ってみたいと時々切に願うほどである。

こちらに来て自分の選択というよりは夫の上司のすすめでクラブのようなものに顔を出してみたりもした。そこのクラブから派生しているクラブにも行ってみた。でもどれも私向きでなくてすぐに行かなくなってしまった。
町の編み物サークルに参加してみようかと思ったこともあるけれど、それもなんだか違う気がして行ってない。

あの頃の美術部みたいなのはないかしら。
みんなで何かやりましょうじゃなくて、何かを好きな人たちが勝手に集まってそれぞれ何かしているようなの。そして指導者がいて必要なときにアドバイスをくれるようなところ。

私がここ数年ずっとやりたいと思っていることに木版画がある。彫刻刀で木を削るあの感触がたまらなく好きなのだ。有料のレッスンはあるけれど、木版画部というのは見つけていない。
レッスンでもいいから1度行ってみるのもいいかもしれない。

Friday 25 November 2011

ついつい見てしまうもの

ラッセル・ハワードが好きな人ならきっと見てますよね、Russell Howard's Good News。
もちろん私も見ています。うふっ。
深夜放送を見てからでないと眠りにつけなかった時期に見始めてすっかりトリコになり、「うーん、彼のジョークはイマイチ僕のツボじゃないんだよねえ」と言っていた夫にもBBCのiPlayerで見せたところ、今では彼の方がしっかり放映時間をチェックしてかかさず見ているくらい。

ほうら、おもしろいであろう。ストレス解消になるであろう。
感謝したまえ。Mock the Weekやその他の番組だけ見ててもわからなかったでしょ、彼の魅力が。ほれほれ。

としつこく感謝をせまる私を無視して週末の延長版まで見ています。

前置きが長くなりました。
ラッセルの好きなこのYoutubeのビデオクリップに私たちもメロメロです。


そろって阿呆な夫婦ですよー。

Thursday 24 November 2011

1930年代の椅子

1930年代になぜか心惹かれる。
そして1930年代の椅子がチャリティーショップにあって、お値段も私の手の届く範囲だったりするともう誘惑に勝てない。
それでも、必要も置く場所もないのに馬鹿げているといったんは断念。
でも例えば1週間後そのチャリティーショップにまた行ってまだその椅子が残っていて、しかも値段が30%引きになっていたりするともう「これは買いなさいってことなのだわ」ということになる。
5秒で決めて買ってしまった。

好みでない人が見たらなんでこんな椅子がと思われるだろうけど、私はこの背もたれが好きなんです。
それととっつきにくいグリーンの取り外せる座面。誰かがニスを塗ったのであろうてかてかな色も。
それから古さが。古物は欠けや傷さえも愛しい。

てかてかが気に入らなくなったらサンドペーパーで除去して好みの色や質感にかえればいいし。

中古の家具を見るのが大好きです。
パイン材の家具が明るいので人気だけれど、マホガニーの濃茶の家具やビクトリアンの家具など古い物はしっかりしていて美しくて、ついついなでなでして手触りを確かめたり、状態をチェックしたりしてしまいます。
でも私がウチに持って帰りたいなと思うものはなんとなく昭和な感じのするものです。
ガラスの引き戸が付いた背の低い台形の戸棚とか、レトロなコーヒーテーブルとか、ヴィンテージのG-Planの家具とか。
新品の家具を見るのも楽しいけれど古物ほどわくわくしないのは、時を経ていないから、誰かが使ったことで加わった味がないからなのかもしれません。

そういえば私、お下がりが大好きな子供でした。

Tuesday 22 November 2011

ジェイミーの英国

思えばイギリスに移り住んだ当時、楽しみにしていたのは、ジェイミー・オリヴァーの番組がリアルタイムで見れるってことでした。これでDVDを待たなくてもいいんだ、と。
こまか人間のこまか野望ですたい。

最初の数ヶ月間はジェイミーの番組なんて待てど暮らせどなく期待が外れたなあと夫にぼやいておりましたが、その後は「あらまたジェイミー?」と思わずつぶやいてしまうほどチャンネル4に出まくっております。しかもだんだん横に育っていっているのは気のせいではないはず。。。

彼の番組を大きく3つに分けると純粋な料理番組、教育や食育のような社会的なもの、そして料理紀行に分かれます。
現在チャンネル4で放映中のJamie's Great Britainは3つめのカテゴリーに入るでしょう。
Jamie's Great Italian Escapeに始まり、アメリカ、ヨーロッパ、北アフリカなどをめぐってそれぞれの土地や地元の料理人達からインスピレーションを受けてきた彼の今回のテーマは母国イギリス。
トラックに小屋を積んだようなモバイルキッチン『ニワトリサイダー』号でウェールズ、エセックス(彼の故郷)、ヨークシャーなどをまわっております。
ちなみにこのニワトリサイダー号、私が勝手にそう訳しましたが英語の名前はジェイミーの”遊び心あふれる”もので、まあはっきり述べますとシモシモなネタになりますのでこの梅*だよりに載せるのはやめときます(笑)

ジェイミーの番組には賛否両論がつきもので、私も彼のやること全てが好きなわけではないのですが、今回のシリーズは見ていてとても興味深いです。
英国の”伝統料理”と呼ばれているものが実はさまざまな国の食文化の影響でできたものだということを見せたり、イギリス人でさえ知らないに違いない英国各地の移民の食の姿を存分に見せているところは本当に拍手に値すると思います。

番組の中でジェイミーが繰り返し口にするのがイギリスがいかに様々な民族の食文化を受け入れてきたか、いかにイギリス人が開けた国民であるかで、イギリス万歳感があるのは否めません。
ただ、例えばなんとなく保守派であるような人たちに「他民族の文化のおかげだよー」と言うよりは「僕達はさまざまな文化を柔軟に受け入れられる素晴らしい国民だよねー」と語りかけた方が聞き入れられやすいのではないかと思いました。

彼がタブロイド紙のコマーシャルに出たりして心底がっかりすることもありましたが、ジェイミー・オリヴァーが才能あふれる料理人なばかりでなく食に関する広い知識を持った人、また知識を吸収するのに貪欲な勉強家、結果を出せる人、冒険心旺盛なopen mindedな人であることは間違いなく、ついつい応援してしまいたくなるのでした。

この番組と同じタイトルのレシピ本を本屋で見て来ましたが、Jamie's Dinnersが一般的なイギリス料理とモダンブリティッシュのレシピを紹介したものなら、Jamie's Great Britainはイギリス人も知らないであろう英国の食、地方や移民の料理も紹介した、読んでもおもしろい作りになっていると思います。

さて、今夜は英国南西部、ウェストカントリーから。
パスティーだ。チェダーだ。サイダーだ。
なのにジェイミー、ジャマイカ料理のシェフを訪ねるようですよ。
やっほー!

パンプキンパイ2011

パンプキンパイです。
Squash Cha Chaは実がしまっていて加熱するとほくほくとして、煮物やパイにぴったり。
このかぼちゃが手に入る時期に毎年同じレシピでパイを作るのですが、今年はキッシュ皿を買ってそれを使ったのでちょっと見た目が向上していると自分では思っております。
もう四角いパイじゃないぞ。
ただね、パイ生地を失敗。少し硬いのです。

でも息子がもりもり食べているということはOKってことかな。
(夫は気を使って例えイマイチでも褒めて食べてくれますが、子供は良くも悪くも正直なので)

このパイを作り終えるとなんだか秋にすべきことのひとつをやり遂げた気がして安心するのでした。

Sunday 20 November 2011

マルドワインとラビットパイ

月に1度、茶助が平日に休みを取って二人で出かけることにしています。
映画を見に行ったり、電車でどこかの街に出かけたり、ランチを食べに行ったり。
外出って気分じゃないなあって時はHMVでDVDを何本か買ってきて家でおいしいものをつまみながら映画鑑賞。もちろんお酒も飲みつつ。。。

先週のこの”デートの日”は近くの町にバスで出かけました。
ネットで調べたバスの時刻表が間違っていて時間通りに出発できなかったというハプニングはあったものの、予定より2時間遅れて無事、目的地に着きました。

何人もの知人に、いいよ~きれいだよ~とすすめれていたその町、期待が大きすぎたのか印象はそれほどでも。。。あと1日遅かったら町のあちこちに飾られているクリスマスツリーが全て点灯されると聞いて、どうやら来る時期を間違ったかもしれないと思いました。
でもおかげでいつも観光客で混み合うというその町のすっからかんの姿を見ることが出来たんだからいいわ。
とにかく建ち並ぶパブの一軒でランチにパブミールを食べてから予定を早めて帰路に着くことに。
ここかな、それともあそこ?と物色していると目に飛び込んできたのが
マルドワインあります。ミンスパイ付き!

の看板。
おお、マルドワイン!今年初だわ。ぜひ飲もうと中に入りました。
マルドワインというのはご存知の通りスパイスたっぷりの温かいワイン。クリスマスシーズンによく飲まれます。

ひと口飲むとほうっとため息の出るような、甘くて温かいワイン。
このグラス1杯の飲み物のおかげでなんだかようやくデート気分。

これは兎のパイ。
適当に茹でられた人参と芽キャベツがいかにもイギリスのパブミールって感じですよ。
でも許せます。
なぜならパイがとてもおいしく、チップスもすごくおいしかったからです。
外で買う揚げ物は使われた油の鮮度が気になるところですが、これはあきらかに替えたばかりの油で揚げてありました。
たまにあるんですよ、「よくもこれを客に出したね~」ってあきれるやら感心するやらのレベルのが。
もうコゲコゲだったりベトベトだったり、タイヘン。

さて週末、うちでもマルドワインを作りました。
レシピはこちら
全部なければワイン、スパイス、みかんだけでもおいしいものができますよ。ワインだってイタリアンのじゃなくても大丈夫。
あ、お砂糖は入れたほうがおいしいです。私はこっくりリッチなムスカヴァド(黒砂糖)が気に入ってます。

Thursday 17 November 2011

鍋にしよう

久しぶりの青空、しばらくぶりの太陽。
ああ、太陽、会いたかったよ。
この国にいると太陽のありがたみを一段と感じます。

買い物に行こうとバスを待っていると、白髪が見事な女性に話しかけられました。

「今日は本当に素晴らしいお天気ね。来る日も来る日も曇り空で気が滅入ってしまいそうだったけど。」

日本人とイギリス人の共通点→天気の話が好き。

「本当にそうですね。もう1週間以上も続きましたよね。今日は太陽の光が浴びれてとても気持ちいいですね。」

「そう、なんだか元気が出るわよね!」

なんてやりとりをしていたら、もう1人初老の女性がやって来て、今度はいかに『改善された』『新しいバスサービス』のせいでサービスが低下したかの話が始まりました。

私はイギリスに来てからというもの、すっかりシニアシチズンが好きになりました。
別に前は嫌いだったというわけではないのですが、老人っていいな、好きだなと特に思ったことはなかったのです。
ゆとりのある対応とかユーモアだとかに教えられたり心を癒されてます。

さて、太陽は嬉しいけれど、晴れると夜の気温が低くなりますね。

ウチの男たち、今夜は鍋よ。
八百屋さんでりっぱな白菜を見つけたからね。
ちょうど豚のひき肉があるから肉団子と白菜の鍋にしよう。
お豆腐もネギも買ってきたからね。

Tuesday 15 November 2011

きょうのつぶや記

ブレアーとキャメロン、どちらが悪いと思う?

どういう意味で?

どちらが例えば自己中心だと思う?

そりゃもう断然ブレアーだね。キャメロンは保守党だから我々にとってはそれだけで悪だけど、彼は富裕層の家庭に育ったイートニアンでそれ以外の世界を知らないんだから仕方ないとも言える。でもブレアーは違う。だいたい労働党は元来socialist、社会党なんだよ。なのにやつは金の亡者だ。己が利益がため犯罪を犯したくせに戦犯の罪に問われることもなく、償う気もさらさらなく、のうのうと7桁のお金を稼ぎまくっている正真正銘の悪党だ。

だねえ。あれほどの欲っていうのはもう私の理解の粋を超えているよ。マードック親子みたいな人種ね、究極のキャピタリスト達。そもそもね、私から見るとね、ブレアーは奥さんがよくないよ。品のなさが顔の造りに表れまくっているでしょ、あの人。キャメロンの奥さんは美人だし(”そこ?”)ロイヤル・ウェディングで帽子を被らずに批判されたけど私はそこんとこはけっこう気に入っているんだよね。右へならえで王室に敬意を払ってないとこが逆にちょっといいと思ったよ。でも保守党なんだよねえ。あ、デイヴィッド・アッテンボローだ。大好きなんだよね、彼。

なんか最近気に入ってるね。そもそも何がきっかけ?

まず自分のやっていることに情熱を持っているし、もう半世紀くらいネイチャードキュメンタリー創ってるでしょ。でもなんといっても彼が徹底したダーウィン主義者だってことを知ってからだ、好きになったの。

そこ大事?

うん、かなり大事。

大事だよね~。

だね。

チャツネの保存期間を実験してみるの巻

おいしい林檎がごろごろしている今のうちにたくさん保存食をと、またチャツネを作りました。
前回は林檎とブラックベリーのチャツネでしたが、また同じのがいいという家族の意見を取り入れつつ、私の冒険心を満たすべく上記リンクのレシピにさらにスパイスを加えてみました。
  • オールスパイス  6~7粒ほど
  • クローブ          6粒
  • 唐辛子の粉  小さじにもりっと1
  • 生姜の粉   小さじにもりっと1
  • コリアンダーシードの粉 小さじにもりっと1 

オールスパイスとクローブはもちろん粉状のものでいいのですが、うちに在庫のあるホールのものを乳棒と乳鉢(pestleとmortar)で細かくなるまでえいやえいやっと(茶助が)潰しました。
レシピではブラックベリーを加えたら12分ほど煮込んで終わりなのですが、それだと保存期間が心配なのでブラックベリーを加えてからも水分が減ってどろっとなるまで煮込んだので結局トータルで2.5時間以上はぐつぐつやっていたと思います。

さてこのチャツネのお味はというと、まずクローブがけっこうきいています。それから唐辛子のキックが後からじわっときます。チーズと合わせるだけでなくローストしたお肉に添えたりサンドイッチにハムなんかとはさんだり、それからカレーに入れてもよさそう。

5瓶できちゃったんだけど、誰かにあげないと使い切れないかも。
というのも、保存は4ヶ月までとなっているんですね、これが。
でも調べてみるとヨーロッパのチャツネは一般的に作ってからすぐよりも2,3ヶ月寝かせてからのほうが味がよくなるとされているようなのです。あるサイトでは「うちなんか1994年ものを開封したところだけど全然大丈夫よ!チャツネは年月が経つほどおいしいわ。」という声まで。
保存可能か不可能かよりも、そこまで経過するまで手付かずだなんて、いったいどんだけの量を作ったんですかアナタは、とそちらの方が気になってしまった。

どんな(欧州の)チャツネのレシピにも必ず入っているのがたっぷりのお酢と砂糖。
アップルサイダービネガー、赤ワインビネガー、モルトビネガー、バルサミコ酢など様々ではありますがとにかくお酢。それから砂糖はグラニュー糖だったり黒砂糖だったり。
どちらも長期間の保存を助ける食材。
私の作ったチャツネはお酢の量とお砂糖の量が他のレシピと比べてかなり少ないです。
だから4ヶ月までなのかな?
しかし保存する瓶は熱湯で煮沸消毒した上に200度のオーブンで滅菌をほどこしたし、煮込み時間もかなり長くしたので少なくとも半年はいけるはず。保存は念のために開封前でも冷蔵庫でするとして、1瓶だけ冷暗所で保存し、実験してみたいと思います。
まずは2ヶ月後に結果をお伝えしますね。

Monday 14 November 2011

また林檎パイ

昨日は久しぶりに台所に立ちっぱなしでいろいろ作りました。
そのうちの1つがこちら。
売れ行きの悪いゴールデンデリシャスとコックスの2種類の林檎をコンポートにするつもりで煮たら崩れてしまったので、折り込みじゃない方のサクサクパイ生地を作ってアップルパイに変身。
なんだかこうして見るとモナカみたいだ。

Sunday 13 November 2011

メキシコ風朝ごはん



トルティーヤの上にトマトソースと目玉焼きをのっけてチーズとマジョラムをぱらぱら。
レシピはこちらから。
先日ピザに使ったチョリソーが残っていたのでそれも添えました。
チョリソーを焼いた時に出たオイルも捨てずにトマトソースに加えて風味を追加。
レシピではタラゴンとランカシャーチーズを最後にのせるのですが、家にあったドライマジョラムとウェンズリーデールチーズで代用。砂糖だってムスカヴァドという黒砂糖で代用。
それからレシピでは書き忘れなのか材料に入っていませんが唐辛子も加えます。
本場にどれだけ近いのかはわかりませんが、黄身がとろ~りの目玉焼きとトマトソースをたっぷりのせたトルティヤはまさにごちそうブランチでした。
ちなみにトルティヤは自分の適当レシピで作ったのですが、3人分焼こうとすると最初に焼いたものが時間の経過でクリスピーなってしまうのですね。なのでまず人数分(ウチはおかわりしたい人がいてもいいように6枚)フライパンで焼いておいて、重ねておきます。
水で濡らしたオーブンペーパー、または霧吹きで水をスプレーしたアルミホイルに重ねたままのトルティヤを包み、120度くらいに温めたオーブンに入れておいてあとは目玉焼きが焼けるタイミングに合わせて取り出せば、蒸気でやわらかくなった温かいトルティヤが楽しめます。
これはピタパンを使った料理でジェイミーがやってたのです。
(ジェイミーの番組はいつもためになるヒントでいっぱい!)

この頃のお気に入りにMexican Food Made Simpleという番組があります。
BBCの ○○○ Food Made Easyシリーズっぽいタイトルですがチャンネル5の料理番組です。
トマシ-ナ・マイヤースという2005年のMaster Chefのチャンピオンでもあるシェフがスペイン語を自在に操り、メキシコの現地シェフ達のキッチンから様々な料理を紹介してくれます。
そのうちのひとつがこのメキシコ風朝ごはんでした。
メキシコでレストランに行くと朝ごはんの卵料理だけでもメニューの1ページを占めているのだそう!
それを聞いただけでメキシコに行きたくなってしまった。

Friday 11 November 2011

これでふかふかホットケーキを焼こう


鋳鉄で琺瑯加工の小さいミルクパンが欲しいなあと思っていたらこのミニスキレットを見つけました。
ミルクパンではないけれど、このくらいのサイズ(16cm)が1個あるといろいろ重宝しそう。
そして裏を見ると・・・

やっぱりルクルーゼ。
普通なら私がお鍋には求めないであろうモカ色というかミルクティー色、ようするになんだかはっきりしない色合いなのですが、こういうのにありがちな傷も琺瑯の欠けも焦げもまったくない状態の良さで、これはぜひ我が家に連れて帰らなくちゃといそいそとレジに向かいました。
琺瑯コーティング時に工場で付いたのであろうピン跡が2ヶ所のみありますが、£1.50というお値段はもうわけがわかんないくらい安いです。
後でちょっと調べてみたのですがアメリカのebayではよく出回っていて、どうやらヴィンテージのカテゴリーに入っているよう。

よく行くチャリティーショップ、うちの台所とそう広さは変らないんじゃないかと思うくらい小さいのですが、そこのbric-a bracセクション(一般に雑貨コーナーがそう呼ばれてます)の棚の一番下でちょこんと存在感を消しているところを、めちゃくちゃ混んでいて本のセクションに張り付けられていながらも鷹の目で見つけました。(近視のくせに)

これで目玉焼きやふかふかホットケーキなんかを焼いたらなんだか心も弾みそうです。

うちのティーポット


うちのティーポットです。どこにでもあるような丸い形のティーポット。
でもこのオーソドックスな形が一番紅茶を淹れるのに向いているそうなのです。
それを教えてくれたマーガレット・ハウエルさんの使っているような白いのが欲しいなあと思って探したらそっくりなものがあっさりと見つかりました。
近所のハードウェアストアで。
確か£8もしなかった。

家の雑貨で必要なものはまずハードウェアストアで探すというのが私のパターン。
徒歩30分内エリアに4、5件はあるのですが、その中で一番品揃えのいいところが私のお気に入り。
シンプルなデザインの、質もそこそこのものが良心的な値段で売ってます。

ボケた画像ですみません。
このラメキンは4つで£3くらい。ガラスのバターディッシュは蓋に牛の型押しがついてて£2くらい(←『サルビア給食室のおいしいおべんとう手帖』というレシピ本でまったく同じものが使われているのを後に発見)。ガラスの絞り器は£1.50。ほんとうにハードウェアストアって偉いわ。イギリスで新生活を始められる予定のある方、IKEAもいいけれど地元のハードウェアストアものぞいてみてはいかがでしょう?

ところで、必要なものがハードウェアストアなら、欲しい物を探すとき、というより用もないのに入りたくなるのがチャリティーショップ。たま~に買った後で後悔することがあっても、使ったお金は困った人を助けるために有効に使われるんだからいいのだわって思えば気も休まる。(無駄遣いしてしまったという罪悪感が軽減する・・・)

名も知らぬ



なんという草花なのか知らないけれど、ドーセットで撮った一枚。
8月なのに、なんとなく秋のような色合いでした。

Tuesday 8 November 2011

ヒュー、精進料理に挑戦す

新作レシピ本のプロモーションを兼ねた講演でヒューが「日本人女性のサシーコに人参の葉っぱの利用法を教わった」と言っていたので、ということはRiver Cottage新シリーズではついにヒューが和食を作るのねと、楽しみにしていました。

さて日曜日のオンエア、バーミンガムを訪れたヒューはさちこさんという日本人女性(さちこさんのブログはこちら)に精進料理を教わります。これまで彼の番組に出た『和食』と呼べるものはテスコでも売ってるようなキッコーマン醤油の卓上ボトルくらいだったのに、今回のメニューは椎茸と昆布だしで作るお味噌汁、豆腐を裏ごしして作るがんもどき、白和え、浅漬け(かな?)など正真正銘の和食。
気になるヒューの反応はというと、かなり気に入った様子でした。
これまでどうも彼はインド料理以外のアジアや東洋の食べ物には疎いし、好みでもないようだなとちょっと少し残念に思っていたのですが、ただ単に興味のベクトルが向かなかっただけか、味わう機会がなかったのかもなあと思いました。
彼が精進料理を気に入り私、とても嬉しく思います。

ところで番組でヒューに料理を教えられたさちこさん、肩の力の抜けた雰囲気がとっても素敵な女性でした。野菜も自分で育てておられ、味噌も自家製、さらにご自宅には冷蔵庫がないというエコなライフスタイルを送っておられる方のようです。冷蔵庫がない!?と驚いたイギリス人はヒューだけではなかったことでしょう。
私も若い頃に冷蔵庫もテレビも洗濯機も持たない生活を送った時期があるのでわかるのですが、なければないで全然大丈夫なんですよね、電化製品。それどころか家のスペースは空くし、引っ越しの時も楽でいいですよー。ただ、あれは私の場合1人暮しだからできたのかもしれません。3人家族の今、冷蔵庫をあきらめろと言われたら・・・うーん、かなり困る。洗濯機・・・毎日3人分を手洗いなんてごめんだ。テレビ・・・これはなくても平気かもしれないけどRiver Cottageが見たいのでキープしたい。
ワタクシ、身軽な生活は数年後の楽しみにとっておこうと思います、はい。

余談ですが、イギリス人って人参の葉っぱは食べずに捨てるらしいのです。ロンドンでエコレストランを経営するエコシェフのArthur Potts Dawson(ページ最下部、フッターに彼の本を紹介しています)でさえ自身の著書で「人参を葉付きで売られても、葉っぱ部分はウサギにでもやるしかないじゃないか」と書いていたので、日本人は天ぷらにしたりかき揚げに入れたりして食べるわよと夫に教えたものです。お店で買った万能ネギの根っこ部分を残しておいて水につけておくとまた生えてきてもう1回くらい使えるっていうのを昔、彼のアパートでやったらびっくりしておりました。私の貧乏性っぷりに驚いたのかと思いきや、そんなこと知らなかったから本気でびっくりしたらしい。義父にも教えてあげてました。私が主婦雑誌で仕入れた知恵が受け継がれてゆく・・・(笑)

Sunday 6 November 2011

プレゼント


ひと足早いクリスマスプレゼントということで息子が買ってくれました。
ジェイミーのJamie Doesとリック・スタインのFar Eastern Odyssey。ジェイミーの番組は2010年4月、リックおじさまの番組は二年以上前に放映されていました。以前ふれましたがイギリスでセレブリティシェフの番組が放映されるのは彼らの本が出版される時、(タイアップなのでしょうね、詳しいことは知らないのですが)ゆえにそれぞれの料理本の初版の出版も同じ頃になります。

ずっと欲しかったのですごく嬉しい。
ありがとーありがと~と何度も言われて息子も”善い事したんだな”という気持ちになったらしくなぜか私の手をとって握手。。。彼なりの「どういたしまして」らしい。

私は旅行記を読むのが大好きなのですが、この2冊は読んでも楽しいです。その土地の雰囲気を、食を通してほんの少し垣間見ることができるような、一粒で二度おいしい本。
異国の料理を作りながらその土地に思いを馳せてジンを飲む。。。なんて日曜日を来週こそは過ごしたいもんだ。

Thursday 3 November 2011

パティのランチ

夏に義父のところに遊びに行ったとき、義父の奥さんのパティが何度かお昼ごはんを準備してくれた。まず何種類かのパン、それからいくつかのチーズ、ハム、そして彼らの庭の菜園からの、採れたての野菜をたっぷりといった感じ。
夏だったのでレタス、トマト、ラディッシュ、にんじん、セロリ、ネギなど新鮮な野菜がところ狭しと並び、おかげで旅行中にもかかわらず生野菜をたくさん採ることができた。
考えてみればそれはとてもパティらしい。彼女はシンプルな味付けを好み、自分のテイストを押し付けることを好まない。ビュッフェのようなお昼ごはんだから、私たちは好きなものを好きなだけ取って食べることが出来たし、味付けだって好きなようにすることができた。

そんな彼女のランチのスタイルがとても気に入った私たち、帰ってきてからもしばしば『パティのランチ』を楽しんだ。画像は、そんなある日のお昼ごはん。
ゴールデンビートルートとオレンジのサラダ、スーパーで買った(おそらくかなりevilな)ローストチキン、オリーブ(オレンジの絞り汁、オレンジピール、スモークパプリカのパウダー、オリーブオイル、おろしにんにく、塩、黒胡椒で和えたもの)、ロメインレタス、これにトーストしてバターをたっぷりぬったバゲット。セロリとにんじんのスティックだってこれなら息子ももりもり食べる。
同じようなものを並べても毎回新鮮に感じてしまうのがなんだか不思議。

Tuesday 1 November 2011

きょうのつぶや記

以前は4局しか見れなかった我が家のテレビ。
見かねたテレビっ子の義父が、デジタルチューナー内蔵のテレビをクリスマスにプレゼントしてくれてBBCのデジタル放送がいくつか見れるようになったものの、民放のチャンネルは相変わらず2個のまんま。それがある日ジーニーがぼわんっと出てきてちょちょいっと魔法をかけてくれて、チャンネルの数が突然数倍に・・・なわけないですね。はい、地デジ移行のおかげで、うちでも人並みに(全部ではありませんが)Freeviewが見れるようになりました。Freeviewというのはそのまんま、無料のデジタル放送のことです。

はじめは「でも別に見るもんないよね。」と言っていた私と夫ですが、それも最初だけ。私最近、とってもテレビっ子なのです。
毎日少なくとも1時間は見てます。渡英してからはテレビを見ずに過ごすことが1週間続くのが日常だったのでこれはけっこうな変化です。
寝る前に1度はテレビをつけておもしろそうなものを見てみることがまるで日課のきょうこの頃。エジプトのミイラ技術(?)の謎を解明する番組だったり、イギリスの国産林檎に関するドキュメンタリーだったり、ドラマだったり、シットコムだったり、スタンダップショーだったり。同じ映画が何度も放映されていることも少なくないので、最近は『キングコング』の巨大虫が襲ってくるシーンばかり見てるような・・・。余談ですがピーター・ジャクソンは絶対絶命のシーンを演出するのがうまいなあと思います。そしてナオミ・ワッツは好みの女優さんではないですが、薄幸とかゴシックな雰囲気を醸し出すのにおいては彼女の右に出る人が思いつかないほどです。

日本の元同僚は、テレビ番組を7時から3時間ほど録画しておいて、深夜過ぎに帰宅してから例えば『ドラえもん』なんかを見てほっとするのだと言っていました。あの時は気づかなかったけれど、私も似たようなことをしていたかもしれません。夜帰宅してあたためた夕食を1人でとりながらNHK教育テレビでぼーっと語学番組をえんえんと見て、ゆっくりとスイッチをオフにしていたのかな、今思えば。

英語ではテレビっ子はcouch potatoだとかsofa spudと訳されるようです。でもそれだとlazyなイメージが強くて、昨今の”テレビっ子”の使われ方のいわばテレビ好きといったニュアンスが伝わらない気がするなあ。TV aficionado?そこまで情熱的ではない。TV buff? TV junkie? TV addict?
たぶん私の場合はTVaholicが一番近い気がします。

I'm a bit of a TVaholic recently.
最近ちょっとしたテレビ依存症です。

Monday 31 October 2011

素敵な牙ね。

用事があってあるオフィスに行ったら真っ黒のレースのドレスを着た女性がかけこんで来て彼女のデスクにつきました。私と話していた女の子がにっこりして彼女にHappy Halloweenと言うのを耳にして初めて思い出す。そうでした、忙しくてすっかり忘れていた。

さて、受付に行くとなんだかそこの女の子の口紅がにじんでいる。彼女が近づいてきてよく見たら(私、近視なのです)それは血糊で、笑顔から2本の牙がのぞいていました。
なるほどね。

”Nice fangs!”
と声をかけると、ふふふっと笑う彼女。

帰宅して息子にごめん、忘れてたよハロウィーン、お菓子欲しい?と聞くと、いや別にという答え。
なんだか罪悪感・・・別にかまわないんだろうけどちょっと罪悪感・・・。
とりあえず来月分のおこづかいあげました。

ハッピーハロウィーン♪

Sunday 30 October 2011

きょうのブランチ

今日は時計を1時間遅らせる日です。
目を覚ましたのが何時であれ、夏時間になる時と違って1時間得した気分になれて嬉しい瞬間。
でもこれからどんどん日照時間が短くなっていくんですけど。

さて、そんな今朝のブランチ。
朝、ケーキでも作るかと梨をバターとジャガリーでソテーしていたら茶助が降りてきてoat cake(オーツのビスケット)を作り始めたので、なぜだか頭が混乱してしまい、結局ソテーした梨はスライスしてバターをたっぷり塗ったパンにのせ、オーブンでトーストしました。
キャラメル化した梨とサクッとした白パンがなかなか合います。

オーツのビスケットはカナディアンチェダーと先日作ったチャツネをのせて。
カナディアンチェダーはSainsbury'sでセールになっていたので買ってみたけれど、パルメザンチーズのように濃厚でリッチで、風味の強いチェダーが好きな私や夫にはおいしかったです。

Thursday 27 October 2011

サンシャインとココナッツのスープ

昨晩はサンシャインかぼちゃを使ってパンプキンスープをこしらえました。
ピーラーで気になる部分だけを薄く削り取り、ワタと種を取り除いたら皮ごとスープに。
いつもと違うのは最初にナツメグ、コリアンダーパウダー、フェヌグリークパウダー、カイエンヌペッパー、クミンシード、生姜を炒めてからにんにく、玉葱を炒めたことと、仕上げに固形ココナッツミルクを大匙1ほど加えたことです。
器に盛ったら黒胡椒とちぎったコリアンダーを散らして、スパイスの香るアジアンなパンプキンスープに。
さらにお好みでライムを搾っても。

これはJamie's Dinnersのこのレシピからヒントを得ました。
Jamieのこのスープも茶助が数年前に作ってくれましたがとってもおいしかったです。こんなレシピを考えちゃうところがさすがJamie。

Wednesday 26 October 2011

果物

今日はまた果物をたくさんもらってしまいました。
行儀よく並んでいるのはブラムリーアップル。以前にも林檎をくれた友人にまたいただいたもの。今回もひとつひとつキッチンペーパーでくるんで傷まないようにと大事に大事に運んできてくれたのです。こういう頂き物ってとても尊い。
その他の果物は別の知人から。台所に果物がたくさんあると気持ちが豊かになりますね。

ちなみに左端に写っている「肥後のいっちょ残し」はひとつ前の記事のたまごスコーンのバナナバージョンです。粉の100gを全粒粉に替えて、ヨーグルトの替わりにようく熟れたバナナを1本使います。そして生姜粉とシナモンパウダーをたっぷりと。 生地がたまごスコーンのようにゆるゆるにならないのでミルクを様子をみながらちょっとずつ加えました。
1本だけフルーツボウルに残ったバナナ、誰も手をつけないまま日数が経って真っ黒になったなんてことないですか?(うちだけですか。) そんなバナナは香りが「ワタシ熟してます~」って感じでアピールしてきてケーキにぴったり。皮は変色しても中身はきれいなままなんです。私はよくわざと黒くなるまで待ってこういうアドリブお菓子やパンケーキ、塩バナナマフィンなどに使っています。

バナナって全粒粉と愛称がいいな。

Tuesday 25 October 2011

たまごスコーン

画が地味ですが、今ウチでいちばん人気のおやつです。
なんてことない焼き菓子なのに、その素朴さゆえについつい手が伸びてしまうのかな。
ある日朝ごはんにスコーンを作ろうとしたらベーキングパウダーもミルクも生クリームもなかったのですが、そのおかげでできた甘食のような食べ物。お砂糖を自分でもびっくりするくらい思い切って入れましたが、甘すぎないのが不思議。。。それとも私の舌がイギリス化したのか?

材料9~12個分
  • 薄力粉300g  
  • ライトマスカヴァドシュガー/黒砂糖100g
  • 重曹 小さじ1/2
  • 有塩バター 75g
  • M卵 2個
  • プレーンヨーグルト120ml  
1. ボールに薄力粉、砂糖、重曹を入れよく混ぜ合わせる。
2. 卵を溶き、ヨーグルトを加えて混ぜる。ヨーグルトはfull fatのこってりタイプのものを。日本のだとナチュレが近いかもしれません。
3. 冷えたバターを1cm角くらいのキューブに切り、1に入れたら指先ですり潰す。粉全体がパン粉のよう な状態になったらOK。
4. 3に2を加えテーブルスプーンでぐるぐると全体が合わさるよう混ぜる。だいたい8回ぐらいぐるぐるやるとねっとりとやわらかめの生地ができます。
5. オーブンシートを広げたトレイにスプーンですくった生地を間隔を開けて9個落とす。粘つくのでスプーンふたつでやると手早くできます。または12個用のマフィントレイにオイルを塗って直接落としても。外側のサクッとした感じがより楽しめます。
6. 175度に温めたオーブンで15分から20分焼けば完成。うちのはファン付きなのでこの温度ですが、そうでないオーブンであれば190度か200度くらいかと思います。

スコーンやパイ生地(short crust pastry)を作るときにバターを先に粉に入れるのは、バターの油で粉をコーティングしてグルテンを出にくくするという科学的な根拠があるのだそうです。Great British Bake Offの番外編で審判の男性が言っていました。彼はフォカッチャを作りの工程も披露してくれたのですが、目からウロコがぽろぽろのコツをたくさん教えてくれ、とてもに勉強になりました。
イギリスの料理番組、大好きです。

Saturday 22 October 2011

スパイシーコーンブレッド

”アドリブで作ったものが意外においしくできてしまった”ってこときっと誰にでもあるのではないかと思います。タタン姉妹のタルトタタンも、イギリスのベイクウェルタルトも失敗かと思われたもの(あるいは間違って作ったもの)が出来上がってみれば名物になるほどのお菓子にできあがっていたというのが一応の定説のようです。言ってみれば怪我の功名?いえいえ、タルトタタンなぞシェフの知恵と才能のなせるわざなのかもしれません。

そんな有名なお菓子と比べるつもりは毛頭ないのですが、うちでも先日そんな意外においしくできてしまったものが。
いつものコーンブレッドを作っていて、生の唐辛子がなかったのでカイエンヌペッパーを入れてみようと蓋をあけて、無精してスプーンも使わずに瓶を振ったら「ファサッ」と音がするほどその真っ赤な粉が入ってしまいました。ひえ~~~と思うも、一か八かこのままやってまえと思い焼いてみたら、意外や意外、しっかりとチリのきいたスパイシーコーンブレッドができあがったのでした。

作ってみようと思われるチャレンジャーさん、どうなっても責任はとれませんよ。

材料4人分くらい
  • 粗挽きコーンミール  125g
  • 薄力粉          125g
  • ベーキングパウダー 小さじ2
  • 重曹          小さじ1/2
  • 自然塩         小さじ1/2~1
  • カイエンヌペッパー  大さじ1~2
  • ブラウンシュガー/黒糖 小さじ1
  • とうもろこし       1カップ
  • お好みのチーズ    半~1カップ
  • 卵             2個
  • プレーンヨーグルト  160ml
  • 牛乳           150ml 
  • 溶かしバター      25g~30g
  1. オーブンを余熱200度に温める。
  2. だいたい25cm×35cmのパイレックス、または同じくらいの大きさで高さが4cm以上あるオーブントレイの内側にバターまたはオイルをまんべんなく塗る。
  3. 材料のコーンミールからブラウンシュガーまでをボウルに入れ、泡だて器でよく混ぜ合わせる。
  4. とうもろこしとチーズを加え、さらに混ぜる。
  5. 別容器に卵、ヨーグルト、ミルク、バターを入れ混ぜ合わせる。
  6. 4の真ん中にくぼみをつくり5を入れ、全体をさっくり混ぜ合わせる。この時にしっかり混ぜ合わせなくともよく、粉の全体に液体がゆきわたるくらいでよい。
  7. 間をおかずに2に流し入れ広げたら200度に温めておいたオーブンに入れ20分~25分焼く。
  8. 真ん中あたりに箸などを刺してみて、箸に何もつかなかったらできあがり。
※コーンミールはfine(細挽き)の方が好きな方もいるかも。どちらでも大丈夫です。
※塩はバターが有塩か無塩かで調整して下さい。
※チーズはチェダー、パルメザンなどいく種類か試してみましたが、個人的にWensleydaleのようなcrumblyで白いチーズがよく合うと思いました。
※液状の材料を粉状の材料に入れたらヨーグルトと重曹が反応し始めてそれが膨らみにつながるので、混ぜたらすぐ焼き始めることが大事です。
※十分な大きさの容器がない場合、この半分の量で。焼き時間は同じくらいでよいと思います。

スープやベイクドビーンズ、ポークビーンズなどに合います。

Wednesday 19 October 2011

林檎とブラックベリーのチャツネ

去年の暮れに茶助が同僚の女の子から手作りの林檎のチャツネをもらって来ました。
Nigella Lawsonのレシピで作ったというスパイスたっぷりのそれ、まず息子がとりこになり、次に私に伝染。
チーズに乗せて食べるチャツネがあんなにおいしいだなんて。
あまりにおいしくてそのチャツネを楽しみたいがためにチーズを常備していたくらいで、今年林檎の季節になったら自分でもたくさんチャツネを作って、たっぷり保存しておこうと思ってナイジェラのも含めレシピもいくつか見つけておきました。

だけどBBC1で放映していたロレイン・パスカルの番組を見て彼女が作っていたチャツネにあっさり心変わり。材料がブラムリーアップル、ブラックベリー、玉葱、バルサミコ酢、砂糖、シナモン、黒胡椒とたった7つなのがよかったのとバルサミコ酢とブラックベリーを使うところにわくわくしたのです。お料理にはこのわくわくがけっこう大事なポイントかもしれません。
レシピはこちらですが、ブラムリーではなくガラという種類の林檎を使い、またグラニュー糖ではなくジャガリーを使いました。ブラックベリーを入れてからもさらに45分ほど煮詰めたのできっと仕上がりが違うとは思いますが、3瓶分できました。
食べてみたら、うん、おいしい!

というわけで気をよくした私、しばらく前に林檎をたくさんくれた友人に一瓶もらってもらおうと、家にあるラッピングペーパーの切れ端やら厚紙などでちょっと贈り物用のお化粧。

最後に、新鮮さが長持ちする林檎の保存の仕方。
お互いがくっつかないように少し間隔をあけて風通しのいいように並べておくと1ヶ月経ってもみずみずしいままです。友人曰く数ヶ月は大丈夫なんだとか。
ちなみにじゃがいもを試しに新聞紙で作った箱に入れ、さらに麻の袋に入れて冷暗所に置いておいたら1ヶ月経っても芽も出ず大丈夫でした。

Sunday 16 October 2011

River Cottage Veg Everyday

肉も魚も食べる雑食ファミリーの我が家ですが、野菜も大好き。
もっともっと野菜料理のレパートリーを増やしたい。
そんな私の考えを見抜いたかのようなHughの新しいレシピ本はそのタイトルもRiver Cottage Veg everyday!。
5センチくらいの厚さのこの分厚いクックブックのすべてが野菜レシピ。前作のRiver Cottage Everydayと同じくイラストはマリコ・ジェッセさんなのがとっても嬉しい。さらに・・・
Hughのサイン!!
きゃいーーーん。
これは私の宝物、いえ、我が家の家宝です。
この上に”For Ume*”(というか私のほんとの名前なわけですが)と書いてくれたのですが本人をすぐ目の前にしたらなんだかフワフワと現実感がなく、”To my biggest Japanese fan”と書いてもらいたかったのに言えませんでした。それがあつかましいからとかではなく、サインを待つ列の前から3番目だった私は後ろに並んだ長~い列を見てあんまり自分にばかり時間をとってもらったら悪いなとか、そんな遠慮をしてしまったのです。
くくくくううう。。。一生に一度のチャンスだったかもしれないのに。
くくううう。

とにかく今夜8時からChannel4で彼の新シリーズが始まります。
全8回。8時からRiver Cottageで9時からDownton Abbey。
しばらくの間、日曜夜はテレビ漬けだ。

追記:上のリンクの見れない方、youtubeで”River Cottage Veg everyday番組の裏側”なんてのがありました。

ミニポークウェリントン?

先週のHome Cooking Made EasyでLorraine Pascaleがミニビーフウェリントンを作っていたのですが、翌日の夕食はそれにヒントを得たこれでした。
使ったのはビーフフィレではなく豚の挽肉。
ラメキンに入ったパンプキンシードを散らしたトマトソースは最近の私のお気に入りです。Arthur Potts Dawsonのレシピ本(このサイトの最下部をご覧下さい)の「茄子のオーブン焼き」にのせるトマトソースなのですが、クリーミーな茄子とトマトの旨みに加えパンプキンシードが香ばしさと食感を与えてくれて、本当においしい一品でした。
サラダはルッコラにローストしたゴールデンビートルート、トーストして刻んだ胡桃、それからちょっと甘酸っぱいドレッシングで和えました。

しかし、このタイトルは看板に偽りありですね。
これじゃミニどころか、巨大なソーセージロールだわ。

マレーシア風マトンのカレー

レシピはこちら
結構材料の数が多いです。家に在庫がないものもけっこうあったので、あるもので代用。
タマリンドはレモンで代用し、マカダミアナッツもなかったので省いて最後に粗挽きアーモンドを加え、ココナッツの果肉はおそらく甘みが欲しいのかな~と推測し、パームシュガー小匙1で代用(強引?)。それからうちはココナッツミルクは缶ではなくいつもココナッツ100%の固形のものを使うので、煮込むときは水のみ300ml投入し、火を止める15分前に刻んだ固形ココナッツ70gを加えてとろみをつけました。
長時間煮込むタイプのカレーのよいところは、こんな風にいじってもそれなりにおいしくできてしまうところ。
カレーは2日目が断然おいしい。翌日のお昼はバゲットとともにいただきました。

ところでイギリスでは仔牛の肉vealはbeefほど一般的ではないのに、羊になるとどうしてラムの方が断然ポピュラーなのでしょう?ほんと、どうして?マトンの方が匂いが強いとか、硬いとか、そういう理由なのでしょうか?

私の唯一のマトン体験はマレーシアで。仕事柄ほとんどの時間を中華系マレーシア人に囲まれて過ごしていたので、マトンは臭いという彼らの意見に洗脳されていた上に、ただ一度食べたマトンのカレーはパサパサしていてまた食べたいと思えるシロモノではありませんでした。

だけどマトンを料理してみたいと思うようになったきっかけは、ラム肉がポピュラーなこの国に来て自分でも料理してみて、ちょっと直接的な表現になりますが、子供(ラム)は食べるのに大人(マトン)は食べないというのはおかしいと思ったのでした。

というわけでどこかでマトンを買えないかと思っていたらAbel&Coleがあつかってくれるようになったので今回注文してみました。2.5キロもの肩肉まるごとは一瞬ひるむほどに大きく、さばくのに1時間くらいかかりました。3分の1ほどカレーに使ったので残りの3分の2はふたつにわけて、骨とともに冷凍庫へ。

ラムが平気な人はマトンだってきっと大丈夫だと思います。
やはりラムほど軟らかくはないので煮込み料理が向いているかな。。。
次はHugh F-Wのマトンと杏のシチューです、たぶん。

Friday 14 October 2011

Squash

スカッシュ(スクァッシュ)といえばバターナットが1年を通して出回っていて馴染み深いですが、今の時期は彼らの存在がかすむほど様々な色や形のスカッシュが出回ります。
いろいろな種類のスカッシュをいっぺんに買って、しばらくの間台所に飾って目で楽しんだあと今日はこれ、今度はこれ、と食べていくのが私の秋の楽しみのひとつなのです。
黄色いのから時計回りにSpaghetti、Cha Cha、Confection、Delicata、Sunshine、そして真ん中のはCha Cha。
Spaghettiはそうめんかぼちゃですよね、きっと。これは今年初めてです。
Cha Chaは私が一番好きな種類で、果肉の色は濃黄で加熱するとほくほくするところが日本のかぼちゃのようです。これは断然パイかなぁ。煮物でもいいな。
Delicataはちょっとねっとりとしたところがこちらのさつまいもに似ています。

これらはイギリスでは全部squashと呼ばれ、pumpkinと呼ばれるものはハロウィーンで使うあの大きなオレンジ色のやつくらい。でも友達がプレゼントしてくれた野菜事典を見てみるとbutternut squashもバターナットかぼちゃと呼ばれていたので、日本ではこれらは全部かぼちゃでいいのでしょう。

そういえば1度スーパーのWaitroseでかぼちゃが”Kabocha”の表示で売られているのを見かけました。Waitroseは地理的に不便なので私は滅多に行くことはないのですが、たま~に行くと品揃えがおもしろくてついついいらないものまで買ってしまいます。
今度”Kabocha”を見かけたらぜひ買ってみよう。

Thursday 13 October 2011

青い蜜柑

昔は運動会といえば秋と決まっていた。
そして私にとっては運動会といえば恐怖の100メートル走(鈍足の人間にとってこれ以上に嫌な競技はない)、なぜか得意だった障害物競走、行楽弁当、栗、葡萄、梨、そして青いミカン。

林芙美子の『放浪記』の中に、彼女が何度目かに故郷を離れる時のことを詠んだ詩があり、その中に青い蜜柑を食べて郷愁を覚えるというくだりが(確か)あった(と思う)。それを読んで思い出した、秋に食べる青いみかんとその酸っぱさ。こちらまでノスタルジックな気分にさせられた。
それで昨冬は あー、青いみかん、食べたいなあ とずっと思っていた。

ところで、イギリスでもみかんは手に入る。Satsumaと呼ばれて売られている。
Tangerineだったりclementineだったりとバラエティーはあるけれど、ようするにmandarinで、ようは”みかん”だと受け止めている。Tangerineやclementineは皮がむきやすくて酸味も少なく、私の中ではぽんかんのようなものだ。
ある日「どうして”satsuma”なのだろう?」と夫に向かってつぶやいたら、
「薩摩からの使者がみかんを持参したからとか、そんな理由じゃない?
薩摩の使者薩摩のみかんでごわす。
   西洋人オー!サゥーマ!!
みたいな。」
ありえる。じゅーーーぶんありえる。

先日食材その他宅配サービスのAbel&Coleでこんなのを読んだ私、念願の青い蜜柑が食べられると喜んで注文した。届けられたsatsumaの入った茶色い紙袋をわくわく、ほんとうにわくわくしながら開けたら、入っていたのは普通にオレンジ色のみかんだった。

・・・青い蜜柑の夢、破れたり。テン テン テン


人生は驚きの連続だ。

Tuesday 11 October 2011

ヘンリー8世の台所

吉本ばななさんと同じく、私もこの世で一番好きな場所は台所かもしれません。
晩ごはんに揚げ物をした日、床のべたつきが気になって始めた掃除が夜の10時過ぎに終わったときなど、ふと「今日はここで寝たい。」と思うこともあるくらい。落ち着くというか、なんというか。

8月にハンプトンコート宮殿を訪れたとき、一番楽しみにしていたのは実はヘンリー8世の台所でした。
毎日1200食が調理されていたと言うその台所、今でも残っているのはそのほんの一部のようです。
とはいえ、それだけでもかなりの広さ。食材が運び込まれてから調理され、お皿に盛り付けられてから運び出されるまでの流れが来場者にわかりやすいよう配置されているそうです。さらに専門家たちによって研究され、当時の様子を再現するための食べ物や食器などのレプリカがそこここに置かれています。
(※画像の順番はレイアウト通りではありません)

The great roasting fire.
このどでかいかまどで肉が焼かれていたのですね。
この火に薪をくべる係の男性、あまりの暑さにふーーーっ、とため息をついていました。
かまどの横に下がっていた道具やエプロン(前掛け?)

盛り付け用のお皿を置く部屋。

ここでレシピとか考えてたのかしらん?

ブッチャーのお部屋ですね。

買い物リスト?

調理部屋のひとつ。野菜やハーブが籠に入っており、パンなどもありました。


ヘンリーズキッチンショップ。
これらは売り物です。台所道具などの他にも瓶詰の食材、ワイン等もありました。
この画像端っこに写っている銅のフライパンが欲しかった。『かもめ食堂』を見てからというもの、ずっと銅のフライパンっていいなあ~と思っているのです。

それにしても中世の台所、間違いなく、食べ物以外のいろんなものが生息していたに違いないとふんでおります。衛生面、気になります。
ヘンリーの台所は「ここで寝たい」と思えるようなキッチンではないですね。「ヘンリーのじゃなくても普通は台所で寝らん。」って息子に言われそうだけど。